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1.スイスフランショックとは?
世界中のお金持ちが、資産を守るためにスイスの銀行にお金を預けています。
スイスフランは金より堅いと言われている通り、世界有数の安定通貨として知られているからです。そのスイスフランが、2015年1月に急騰しました。
これはスイスフランショックと呼ばれており、世界に波紋を及ぼしました。
スイスフランショックは、もともとは2009年に発生したギリシャの債務危機(後述します)が欧州全域へと拡大した、欧州債務危機の影響によるものです。2009年10月、ギリシャの政権が交代したことにより、粉飾決算による深刻な財政赤字が露呈しました。
当初はギリシャ1国の問題だと思われていたのですが、これに端を発して、アイルランドやポルトガル、イタリア、スペインといったPIIGS諸国にも財政悪化が波及し、さらには欧州全体の財政問題にまで大きな影響を与えるようになりました。
通貨を同じくするユーロ圏、ユーロを大量に保有するヨーロッパ諸国は、ユーロの強さの恩恵を受ける一方で、このように一国の経済破綻が発端となって一蓮托生で経済危機に陥る危険を背負っています。
このため投資家たちは競ってユーロを売り、スイスフランを買い始めました。そこでスイス国立銀行は2011年、大量の買いによってスイスフランが高騰するのを防ぐために無制限でスイスフランを売ると宣言し、同時に1ユーロにつき1.20スイスフランまでとする上限制度を導入。外国為替市場でスイスフランを売ってユーロを買っていたのです。
しかし、欧州中央銀行が国債を買い取る追加金融緩和を行う可能性が高まったことを受けて、マーケットではスイスフランの購買需要がさらに高まりました。
このためスイス国立銀行は、上限の撤廃に踏み切らざるを得なくなったのです。3年以上続いていた対ユーロの上限政策が突然廃止され、マーケットは大きな衝撃を受けました。
発表後の1月15日に、前日より30%も高い1ユーロ=0.92フランとなり、一時は0.8517フランにまで高騰し、最高値となりました。ドルに対しも前日比で26%高の1ドル=0.81フラン前後、約3年半ぶりのドル安・スイスフラン高を記録しています。
このような状況でしたが、日本のFX投資家にとってはスイスフランショックの影響は比較的小さなものでした。
日本円もスイスフランも同様に安定通貨ですから、スイスフラン/日本円のペアでの投資は利ざやが少ないため、スイスフランで取引をするFX投資家が少なかったからです。しかし、スイスフランショックがユーロの大幅下落を招いたため、ユーロに投資をしていたFX投資家には大きなダメージがありました。
2.リーマンショックとは?
リーマン・ショックとは、アメリカの証券会社リーマン・ブラザーズの経営破綻によって起こった株価の暴落がアメリカ経済に大きな打撃を与え、その後世界中へとその影響が波及した金融危機です。
リーマン・ショックは、2007年夏から2009年ごろに起こったサブプライムローンの行き詰まりから発生したサブプライム問題が原因です。サブプライムローンとは低所得の人や信用度の低い人でも借りられるローンのことで、当時アメリカは住宅バブルだったため、借りやすいけれど高利のローンを組ませたのです。
つまり、返済できなかった場合は、担保となっている住宅を売れば十分に債権が回収できると考えていたわけです。
しかしこのような甘い考えは長続きしませんでした。ついに住宅バブルが崩壊し、担保価値が下落したのです。このため、担保となっている住宅を売却してもローン全額が返済できず、サブプライムローンのほとんどが不良債権となったのです。不良債権を抱えたリーマン・ブラザーズは米国4位の大手証券会社でした。
しかしサブプライム問題などが原因で、経営は急激に悪化。2008年9月15日に破産しました。
リーマン・ブラザーズの負債総額は日本円にして約64兆円にのぼります。史上最大の倒産として、世界中に影響を及ぼしました。
米国では住宅ローンを証券化した商品が流通しており、アメリカの連邦住宅抵当公庫や、連邦住宅金融抵当公庫などが、サブプライム・ローンの債権を組み入れられた金融商品をマーケットに供給していました。このため、サブプライムローンによる不良債権の影響は世界中に及ぶことになったのです。
アメリカ政府はリーマン・ブラザーズの経営破綻の影響を防ぐために、大手銀行に売却を求める交渉を行いましたが、アメリカ政府からの公的資金が投入されなかったため、交渉は合意に至らず、アメリカ経済はさらなる大打撃を受けました。
失業者が大幅に増え、リーマン・ショック以前は5%台だった失業率が2009年には倍の10%台に悪化。景気もマイナス成長となり、世界中に経済危機をもたらしたのです。
アメリカと関係の深い日本も同様で、リーマン・ショックで景気は大幅に低迷。
日経平均株価は1万2千円から7千円へと大下落しました。
しかし日本はすでにバブルが崩壊した後だったので、サブプライム債権などの金融商品に積極的な投資はしていませんでした。
このため、当時はリーマン・ショックによる日本への影響は少ないと予測する声もあったのです。しかしながら、世界的な株の値下がりに加え、円高に苦しめられ、結果的には日本経済にも大きな影響を及ぼしたのです。
3.ギリシャショックとは?
2010年の欧州債務危機は、ギリシャショックから始まりました。
2009年10月にギリシャ共和国で政権交代があり、このときに公表財政に粉飾決算があることがわかったのです。
ギリシャの前政権である新民主主義党が公表した数字では、GDP比で約5%の財政赤字とされていました。しかし政権が全ギリシャ社会主義運動に変わり、実際はGDP比で約13%にも達する深刻な財政危機に陥っていることが明らかになったのです。
欧州委員会がこの事実を2010年1月に指摘し、それが報道されてギリシャの財政危機が全世界に知れ渡りユーロの価値が著しく下がったため、ギリシャ・ショックと呼ばれています。
ギリシャは政情が安定しない国で、第二次世界大戦中にドイツ、イタリア、ブルガリアの3国に占領されたあと、戦後は王制派と共産主義派に分かれて内戦が続き、その結果軍事クーデターが起こって軍部による独裁政権が続きました。
内政がやや落ち着いたのは、1974年に軍事政権が崩壊してからのことです。
その後は新民主主義党と、全ギリシャ社会主義運動党による二大政党制となりました。
しかし政権は安定しているとはいえず、政権を握った政党は自党の人気を上げるために公務員給与を高くしたり、税金を下げたりすると同時に、年金などの社会保障を充実させて国民に迎合する政策を取ったのです。
この結果、支出は増え続けるのに、収入は入ってこない財政システムが続き、深刻な経済危機に陥ってしまいました。
政府は財政赤字を解消するために、国債を発行して借金をしましたが、財政政策そのものを改めようとはしません。前政府が粉飾決算を行っていたのもこのためで、赤字が多いと国債が売れなくなるので、赤字が少ないように見せかけてEU各国に売っていたのです。
これが発覚し、ギリシャに対する不信感はもちろんのこと、ユーロ通貨の信頼感も薄れる結果となりました。世界中がユーロに危機感を持ったため、ギリシャ以外の国にも影響が広がったのです。
その後、ギリシャは経済支援を受けながら、財政再建に乗り出します。
増税政策、公務員給与の引き下げなどで支出を削減する一方で、商業規制の緩和し、国有資産を売るなどして収入増加に努めました。しかし2015年1月25日の選挙で、野党だったSYRIZA(急進左派連合)が政権を獲得。
独立ギリシャ人党と連立政権を発足させて以降、ギリシャのユーロ圏離脱の危機が現実味を増してきたと報じられています。ギリシャ危機は、ギリシャ1国だけにとどまらない影響を欧州を中心に世界中におよぼしますから、FX投資で損をしないためにも、今後の動きを注視する必要があります。
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