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豪ドルの「買い」と「売り」それぞれの注意点
豪ドル「買い」の注意点
FX取引の中でも、オーストラリアドルの人気はとても高くなっています。やはり、日本とオーストラリアの間の高い金利差というのが一番の魅力で、スワップ投資をするのに最適だというのが大きな理由でしょう。
また、日本円と米ドルの値動きに比べて円と豪ドルの動きは大きくなりがちで、一日に10％動くことも考えられます。
その激しい上下運動を好機とみて、トレードを行う人もいます。また、金利が高い国にしては経済が安定していることや、資源国家として将来性が十分あるというプラス要因が多いのも、多くの人を惹き付けるポイントと言えるでしょう。
もっとも、メリットばかりがあるわけではありませんので、豪ドルを買う時の注意点をしっかりと踏まえた上で投資をするのは大事です。
注意するポイントの1つとしては、日本の金利情勢です。現在の日本は世界の中でも超低金利の政策を続行していますが、インフレに持っていきたいという動きがあるため、金利が上昇してくる可能性もあります。
そうすると、日豪間のスワップポイントがどんどん下がってきますので、思ったように利益を出せないという事態が生じることもあります。
そのため、1つの取引だけに絞るのではなく、いくつかの種類の通貨を織り交ぜてリスクを分散するという原則を忘れないことが大事です。
また、金利差が少なくなってくれば、オーストラリアドルに対して日本円を取る投資家が増えてくることが予想されますので、豪ドルに対する円高が進むことになります。そうなるとさらに利益が圧縮されてしまいますので、このあたりの動きをしっかりと見極める必要があるでしょう。
もう1つの注意点としては、変動が大きいということです。もちろん、変動が大きいことでデイトレーダーなどは利益を上げられることになるので、デメリットだけではありませんが、注意しないとリスクが大きくなるという認識は持ち続けるようにしましょう。
豪ドルの買いではスワップ取引がメインという方も多いですので、大きな変動にも対応できるようにレバレッジをあまり高く設定し過ぎないようにしておく、というリスク回避策も考えておくと良いでしょう。
もちろん、安定した経済状況のおかげで他の国よりも安心感があるのが魅力である豪ドルですが、金融不安などに備えておくことは投資をする際に必要な賢明な手段と言えるでしょう。
利益をいかに出すかということと、リスクをどう回避するかという2本立ての準備をすることが大事です。
豪ドル「売り」の注意点
安定的な投資を望む日本人投資家に圧倒的な人気を持つのが、豪ドルです。
やはり資源国家という大きなバックボーンと、安定した経済政策などが魅力となっています。日本とオーストラリアの間にある高い金利差を活用したスワップ取引が中でも人気ですので、豪ドルと日本円の間では、圧倒的に豪ドルの買いが主流を占めています。
豪ドルを売るというのは、基本的には利益の確定という段階のみというのが、日本人投資家では多いでしょう。
しかし、日本円対米ドルに比べて全体的な取引量が少ないため、為替の値動きが大きいということもあってデイトレーダーなどには格好の取引場所ともなっています。その際には、豪ドルの売りのタイミングをしっかりと見極めるのが勝負を分けます。
RBAの発表など、オーストラリアにおける重要な経済指標をこまめにチェックするのはもちろんのこと、関係諸国の状況をウォッチするのも欠かせません。
オーストラリアは資源の輸出によって経済の大きな部分が占められていますので、輸出先の経済動向が直接的な影響を及ぼすからです。
特に、最大の輸出国となっている中国の動きを見続けるのは、豪ドルの売りタイミングを見るのに重要なポイントです。中国の製造規模が縮小してしまうと、当然オーストラリアの鉱物輸出が落ち込みますので、経済が冷えることになります。
もちろん、すぐにその影響がオーストラリアの国の中に出るというわけではありませんが、敏感に経済状況を見ている投資家の動き次第では、為替市場への影響は早い段階で現れます。
そのため、タイミングを見計らって売りに転じるという動きを取ることも出てくるでしょう。中国の経済状況の動きとオーストラリアドルの動きが、ある程度強い関係で連動しているということに注意して取引するのは肝心です。
また、スワップ投資をしているのであれば、日本とオーストラリア両方の金利政策に注意を払うのは大事です。
日本は超低金利政策を続けているので、この投資方法が成り立っているわけですが、日銀が金利を引き上げるということになれば、一気に情勢が変わります。
そのため、金利の変動がある時には大きな動きが出ますので、そんなに細かく市場をチェックしなくても大丈夫というスワップ投資でも、この時ばかりはしっかりと状況を把握する必要があります。
日本の金利が上がって、オーストラリアとの金利差が圧縮されるようであれば、豪ドル売りをして利益確定をするタイミングとなるかもしれないからです。
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